土地探しの基礎

あなたは、どんな土地を選びますか?

子供の頃からずっとここで住んでいます。親の近くに住みたい。そんな理由もなく、仕事場がここだから通勤圏内で家を探そう!と思う方は多いと思います。 地方から都心にでてきて、親元を離れたところで家を構える、ごくありふれた事情です。

一般的に良いって言われてるところなら、間違いないんでしょ!?

住宅用地にはいろんな種類があることはご存知の方も多いと思います。都市計画法により定められた用途地域というもので、これは市街化区域の用途を12に分けていて、その土地をどのように使うことができるかを決めたものなんです。

用途地域はいくつかに分かれているのですが、この中に住居専用地域というものがあります。それが、さらに第一種・第二種低層、第一種・第二種中高層の4つに分けられていて、それぞれにいろんな規制があります。一般的には第一種低層住居専用地域というのは、周辺に住宅以外のものは建ちにくく高さ制限もあるので、最も環境が良いとされています。

ということは、住むなら住居専用地域の方が良いってことですね?

住居専用地域というくらいですから、家はこの地域に建てなければいけないと思いがちですが、そういうわけではないのです。実際の町を思い浮かべても、家は家、お店はお店、そればかりが固まって建っているということはないですよね。住居『専用』なので住居以外のもの、例えば商店、公共施設、工場などには規制がありますが、住居専用地域『以外』の場所に住むことに、なんら問題はありません。

ただし、12の用途地域の中で唯一『工業専用地域』だけは、住宅を建てることが許されていません。もちろん学校や病院も建てられませんし、スーパーや飲食店も不可です。もちろん、そんなところじゃ暮らしていけないのは、当然ですね。そう考えると、どこに住むのか・・・というのは、自分の生活の場として成り立っているのか?を考えることから始めれば、必然的に決まってくると言えると思います。

お子さんがいらっしゃるのであれば、幼稚園や学校が近くにあるほうがいいな~とか、すぐに診てもらえる病院があるところがいいわ!など。DINKSで通勤の利便性を優先するなら、夜遅くまで空いているスーパーがないと困るわ、とか、徒歩圏内にDVDショップくらいはあったほうがいいな、とか。一人暮らしの方なら周辺が24時間賑やかなところを希望されるかもしれませんし、逆に一人だからこそ閑静で安心安全な環境を求められるかもしれません。

まず、自分の理想と希望を持ちましょう!

用途地域はそれごとに可能な建築物が決まっていますので、実際の場所を知らなくてもそれを見るだけで、大体自分のニーズに合っているかどうかを把握することができます。そのためには自分がどんな生活を送りたいかという未来予想図をハッキリさせておく事は、大切ですね。

子供がいるから環境抜群のところ♪でも、自分もゆくゆくは仕事に出たかったのに、交通や買い物の便が悪くて通勤しながらの家事に不便!・・・だからもっと都合の良いところにお引越し~♪・・・というわけには簡単にいかないのが、住宅です。目先の事情だけでなく、将来的な家族家庭像もあわせて考えて、よりベターなところを選ぶように注意しましょう。

建設予定地の環境チェック

●形状

極端に変形した敷地や接している道路の幅・長さで建物を建築する際に色々な制約がかかってきます。

●日照・風通し

地図・図面写真ではわからない。日当たり・風通しを、できれば朝・昼・夜や雨の日など時間をかえて確認しましょう。

●地質

水害や崖崩れの危険がないか、排水路は十分に確保されているか(水はけ)などを調べます。

●地盤

敷地が軟弱か強固かによって対処法が違ってきます。軟弱な地盤は土地改良剤などを使い、建物に適した土地に地盤改良が必要になります。

●周辺環境

学校、職場、スーパー、病院など、通勤・通学・買い物など生活環境を調べ、実際にどれくらいの時間がかかるか確認しておきましょう。

●電気・水道・ガス

予想以上に大きな工事費がかかるため、水道や電気などの引き込み状況、ガスはプロパンか都市ガスかなどを調べておきます。

法律的な条件もしっかりチェック

比較02

まず、敷地と建物の法律的な条件を確認しましょう。

●土地利用の制限
(都市計画区域/土地の計画的、合理的な利用を図るため)

・市街化区域
これから優先的に市街化しようとする区域。

・市街化調整区域
市街化を抑制区域。開発した分譲地や「既存宅地権」が認められる以外は、原則住宅を規制。

・無指定
畜産や農林業に従事する人の住宅や公共の建物以外は原則として規制。

●接道義務

都市計画区域内に建物を建てる場合は、敷地が幅4m以上の道路に2m以上接していることが必要です。昔からの市街地など、幅が4m未満でも特例が認められれば、建築することができます(セットバック)。幅が1.8m未満の場合は、建築審査会の同意なしには建物を造ることができません。

家を建てるのに制限ってあるの?

●用途の制限
(無秩序な建物の混在による生活環境の悪化を防ぐために決められている制限)

第一種低層住居
専用地域
低層住居の良好な環境を守る為の地域。他に小規模な商店や事務所を兼ねた住宅や小中学校などが建てられる地域。
第二種低層住居
専用地域
おもに低層住居の良好な環境を守る為の地域。小中学校などのほか、150㎡までの一定の商店などが建てられる。
第一種中高層住居専用地域 中高層住居の良質な環境を守るための地域。病院、大学、500㎡までの一定の商店などが建てられる。
第二種中高層住居専用地域 おもに中高層住居の良質な環境を守るための地域。病院、大学、1500㎡までの一定の商店などが建てられる。
第一種住居地域 住居の環境を守るための地域。3000㎡までの店舗、事務所、ホテルなどは建築可。
第二種住居地域 おもに住居の環境を守るための地域。店舗、事務所、ホテル、パチンコ店、カラオケボックスなどは建てられる。
準住居地域 道路の沿道で、自動車関連施設などの立地と調和した住居の環境を保護する地域。
近隣商業地域 近隣の住民が日用品の買い物をする店舗などの利便促進を図る地域。住居や店舗の他に、小規模の工場も建てられる。
商業地域 銀行、映画館、飲食店、百貨店、事務所などの商業等の業務促進を図る地域。住宅や小規模の工場も建てられる。
準工業地域 おもに軽工業の工場等で環境悪化のおそれがない工業の業務の利便を図る地域。危険性、環境悪化が大きい工場の他はほとんどのものが建てられる。
工業地域 主として工業の業務の利便促進を図る地域で、どんな工場でも建てられる。住居や商店は建てられるが、学校、病院、ホテルなどは建てられない。
工業専用地域 工業の業務利便促進を図る地域。どんな工場も建築可能ですが、住居、商店、学校、病院、ホテルなどは建てられない。

家を建てるのに制限ってあるの?

●形態の制限

・建ぺい率
敷地面積に対する建築面積割合の制限。玄関庇などは、先端から1m後退したラインで囲まれた部分までは建築面積に含まれる。

・容積率
敷地面積に対する延床面積の割合の制限。

・斜線制限
用途地域により、道路・隣地・北側などの斜線制限があります。第一種および第二種低層住居専用地域では、隣地斜線制限はありませんが、建築物の外壁から敷地境界線までの距離の限度を1.5mまたは1.0mと定めている場合があります。

・高さ制限
第一種および第二種低層住居専用地域に限り、10mまたは12mまでの制限があります。

・日影規制
建物が落とす日影の時間を制限するもの。高さ10m以下の建物や軒高7m以下の2階建ては規制なし。


●構造の制限
(人の密集する地域の防火活動を確保するため)

・防火地域
原則として木造建築物は禁止。2階建て以下で延床面積が100㎡以下の物は準耐火または耐火建築物。

・準防火地域
木造建築物は防火構造とします。

接道義務 と 登記簿謄本

●建築基準法の接道義務

建築物の敷地は、道路(建築基準法上の道路)に2m以上接しなければなりません。接する道路の幅は4m以上必要で、それに満たない場合は道路中心より2m後退した線が、道路境界とみなされます。

接する道路の幅員が4m未満の場合は、その分土地が小さくなってしまうので注意が必要です(幅員が6m必要な地域もあります)。また、路地状敷地の場合は専門家に確認することをおすすめします。

●法務局(各地の登記所)で確認

土地の目星をつけたら、登記所に行って公図と土地の登記簿謄本を手に入れましょう。誰でも申請することができます。始めに公図の写しを見て、土地の形状と大体の大きさを確認します。道路との位置関係から、土地が道路に接していること(接道義務)も確認しておきましょう。また、正確な地名地番も表示してあります。場所によっては、住居表示と地番が異なることもあるので注意しましょう。

次に、公図上からの正確な地名地番をもとに、土地の登記簿謄本を申請します。登記上の地目(宅地、畑など)、面積、地権者を確かめることができます。登記簿謄本には、その土地に関わる経過も記入されています。地目の欄を見ると、現在宅地となっていても、過去に田、畑などとある場合、地盤に対しては 要注意と言えます。また、地名に沼田、芦原、谷地などのように沼・谷・窪・沢・溜の文字を含む場合、昔の土地状況を示すことが多く、軟弱な地層である場合 もあります。

土地で必ずチェックする"4つのポイント"

●全体の地形から調べる

山の斜面を削り造成した土地の場合、切土と盛土の部分があると考えられます。切土部分に比べ盛土部分は地盤が軟弱であることが予想され、建物が部分的に沈んでしまう不同沈下を防ぐ為の基礎工事を計画する必要があります。

同様に、周囲道路より高くなっている盛土の造成地では、地盤調査の結果によっては、建物沈下を防ぐ方法を考えなくてはならないこともあります。また、土留め、擁壁の安全性のチェックも忘れずにする必要があります。ひびなどないか、水抜き用のパイプが入っているかどうかなどです。新たに造り直すとなると大変な費用がかかります。

●隣近所の建物を探る

目で見て地盤の善し悪しを判断することは、非常に難しいことです。しかし、道路のひび割れ、近隣建物の基礎・壁などのひび割れなどが多く見られるようであれば、周辺の地盤はよくないと考えられます。

また、近所で古くから住んでいる人によく話を聞いてみると、様々なことが判ります。昔この場所には何があったのか、大雨の時には水はけはどうなのかなど貴重な意見も聞けるでしょう。

●都市設備を調べる

例えば、電気の引き込み位置、上水道の有無、ガスは都市ガスかプロパンか、テレビは有線か戸別のアンテナかなどです。
特に下水道がない場合は、浄化槽を設置しなければなりません。となると、工事予算が上がることがあります。

●敷地の中に入って調べる

敷地は道路から眺めているだけでは、特徴は理解できません。まだ他の人の土地のため勝手に入るのは気がひけますが、その土地に立って周囲を眺める程度でも行ってみましょう。
敷地の中からの眺望・景色の見え方、日当たり具合、風通しなど住まいが建ったと仮定してイメージしてみましょう。
また、近くに大きな道路がある場合は、トラックなどの交通量が多いことがあります。特に、騒音・振動などを体験し、土地を決める判断材料とすることも大事なことです。
更に、より細かく調査するためには、雨の日に来てみると雨水の水はけの具合も判ります。関係者立ち会いが必要ですが、スコップで表面40~50cmを掘ってみると土の状態を調べることができます。
場合によっては、建築残土と思われるコンクリートくず、瓦、時にはプラスチックゴミなどが出てくることもあります。盛土造成地であってもこのような産業廃棄物が出てくるような土地もあるのでご注意ください。